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アシュタンガヨガのある毎日
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成功のため?

マインドフルネスって言葉が、
どうも好きになれない。

それはずっと前の、
まだその言葉がメジャーでないころの、
ある個人的な体験に基づく偏見だけど、
それをヌキにしても、
なんかこうなじまないんだよねー。

なんでだろ。

想像してみた。
もしも、30代の私が、
マインドフルネスに出会ったら、
飛びついていたかもしれない。
それが「瞑想」だったなら、
興味を持たなかったと思うけれど、
マインドフルネスのコンセプトだったら、
俄然やる気になっていたと思う。

瞑想はアヤシくてダサいけど、
マインドフルネスならイケてる。
って思っただろうなあ。
(多くの人はそう思うだろう)

だから、かもね。
あのころの、勘違いしてた自分が、
恥ずかしくてたまらないから。


マインドフルネスではないのだけど、
先日、図書館サイトのキーワードに、
永平寺と入れて検索してたら、
ビジネスで成功する系の本があった。
たまたま、アシュタンガでも、
そっち系の本があったので、
両方借りて読んでみたのだった。

禅や瞑想、ヨガを、
ビジネスに取り込むのは
ナイスなアイデアだし、
ぜひ日常的に取り入れてほしい。

けど、これらの本にも、
どこかに違和感があるんだよね。

永平寺を、
ビジネスモデルやリーダーシップの
手本とする見方は興味深いけれど、
権力を嫌った道元禅師にホレてる
私としては、なんだかなあ。。。

厳しい永平寺で修行するのは
そのブランドのためという外国人に会い、
永平寺で修行することを、
ハーバードビジネススクールでMBA
になぞらえる。

確かにそうかもしれないけど、
どうも私には抵抗があるんだなあ。
道元禅師はどう思うだろうか。

アシュタンガのほうは、
アメリカ海軍にいたという著者が、
アシュタンガヨガなどを取り入れた
独自のトレーニング方法によって、
メンタルタフネスを育むというもの。

が、実際にはほとんど
アシュタンガのことは書かれていない。
どの程度のプラクティショナーなのかも、
よくわからないのだけれども、
He is a trained Ashtanga Yoga teacher...
と経歴に書いてあることから、
アシュタンガでは公認されていない、
TTを受けた人と思われる。

この本には、
内容的には「その通り」と思うような、
いいことがもりだくさんに書いてある。

アシュタンガや呼吸法、瞑想を、
トレーニングに取り入れて、
潜在的な能力を引き出し、成功しよう!
みたいなね。
いかにもアメリカ人風。

これも、30代の私なら、
興味をもって読んだかもしれない。
今から思えば、
30代の私は欲の塊だった。

だから違うんだよね、って思う。

つまり、私が違和感をもつのは、
最終的なゴールの設定なのかもしれない。
「勝つ」とか「成功」とか、
それを目指しているところに
かきむしりたくなるようなむずがゆさを
感じてしまうのかもしれない。

禅や瞑想やアシュタンガを、
実践することによって、
結果的にはビジネスや社会で
成功することはおおいにあるけれど、
「成功するための禅」とか
「成功するためのヨガ」となると、
なーんかおかしくなってくる。
(本にそう書いてるわけではないけど)

アシュタンガのポーズとか、
坐禅や呼吸法がおよぼす
心や体への効果は絶大だけれど、
それだけしか見てないような、
もっと大事な何かが忘れられてる。
そんな気がしてしまうのだよ。

もちろん、
個人がヨガや禅をはじめる動機は、
「やせたい」でも「成功したい」
でもいいわけだから、
こういった本がきっかけとなって、
多くの人が実践してくれたらいい、
そのあとで気づいてくれたら、
とは思うのだけどね。

.....と、いいか悪いかではなく、
モヤモヤしたものの正体を、
突き止めたくて言葉にしてみた。

たぶん、インドのマイソールで、
どうしても感じてしまうモヤモヤも
同じようなことなのかもしれない。

そんなこんなを、
インド哲学や茶禅会のみなさんと、
ディスカッションしたいなあ。

成功のため?_a0077315_1946978.jpg

むずがゆがる犬。
by chayoga | 2017-02-18 19:46 | アシュタンガ
アシュタンガCHAZEN
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